懸念していた絵師さん募集についてですが、予想よりもずっと早く解決しました。「Cubee」の書き込みを見て、描いてもいいですとメールを送ってくれた方がいて(HPはこちら)。すでに、イラストについて具体的なやり取りをしている段階です。どのような応対をすればいいのかと毎度のように戸惑いつつ、とにかく最大の問題は払拭。何とか希望通り、カラー表紙の本が発行できそうです。よかったよかった。
好意に報いるよう、こちらも原稿を執筆せねば……とはわかっていながらも、まだ別の作業が……。
あと、こちらも朗報……かどうかはわかりませんが、このサイトに載せたダメコイ体験版のレビューが「オタクロードBlog」で紹介されていました。リンク先、【関連リンク】の下から3つ目、「体験版 感想」というのがそれ。ここから訪問してくる方も多いようです。さすがは大手サイト。影響力が違う。
いつぞやと同じく、先方から通知はありませんけど。トラックバックくらいはしてもいいような……。
さて今日は、2連続になってしまった相棒のレビューを。読んでる人っているのかな。
他の記事にしようかとも思いましたが、また1週遅れになってしまいそうなんで……。
第01話・第02話・第03話・第04話・第05話・第06話・第07話・第08話・第09話・第10話
第11話&第12話・第13話・第14話・第15話・第16話・第17話・第18話・第19話・劇場版
・相棒 season6 第03話「蟷螂たちの幸福」
再び前回と打って変わり、重厚な雰囲気が漂うシリアス色の強い今回。脚本は戸田山雅司氏が連投しています。第02話とのギャップの違いに戸惑うかもしれませんが、season5 第18話「殺人の資格」のようなストーリーを作り出す方なので、持っているひきだしが多いのでしょう。ちなみに、続き物でない話を連投したことのある脚本家は、全シリーズを遡っても、氏と輿水泰弘氏、砂本量氏の3名しかいません。
そんな氏と、「相棒」の創生期からその世界観を作り上げてこられた監督・和泉聖治氏とのタッグが送り出した今回。第01話の“考えさせる”シリアスと異なり、“泣ける”エピソードに仕上がっています。これまでにも様々な愛の形を描いてきた「相棒」の中に、また1つ、新たな歴史を刻み込んだと言えるでしょう。
まぁ、タイトルの「幸福」と、中盤に交わされた「蟷螂の夫婦」についてのやり取りで早々に事件の全容が見えてしまったかもしれませんが、本質は作品が掲げるテーマにあります。果たして、死を選ぶことによって「幸福」は訪れるのか……。右京さんや薫は否定しています。認めることはできない、と。それは、自分たちが「死」に向き合う役目に携わっていることも関係しているからでしょう。しかし、それは1つの答えでしかなく、答えは1つとは限りません。自分としては、頭ごなしに『死んではいけない。生きていればいいこともある』とは言えないんですが、それは、事態に窮したことのない第三者的な物言いでしかないんでしょうか。
テーマを支える演出や俳優陣も秀逸でした。夫婦の変わらぬ愛を示す水飴という伏線や、クラシックによるBGM、そして、静流役・荻野目慶子氏の演技が光ります。出番は僅かながらも強烈な印象を与えた夫役・江藤潤氏も素晴らしかったですね。「死」という、ある種の狂気の中で、それでも愛する人に自分を殺させたくなかった夫と、彼の意志――遺志を受け入れ、2人の目的を達成した妻が、見事に息づいていました。
壮絶な課程を経て、夫婦の愛の結晶として結実されたあの本が、どのような内容だったのか気になります。それが、世間や特命係の2人、田原の妹にはどう受け入れられたのかも……。
最後に、静流が原稿の最後に書き残した言葉を記して、このレビューを終えましょう。
最愛の夫にして
作家・蓬城静流の半分を生きてくれた
田橋不二夫に捧ぐ
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