なぜか突然思い立って、「サイコドクター」のコミックスを買い漁ってきました。タイトルに「楷恭介」がない無印のほうです。さすがに新刊を買うことは出来ないので(経済的にも本屋の在庫的にも)、古本屋とAmazonのマーケットプレイスを活用して。8巻で完結せずに終わってるんですよね……。おもしろいのに。
コミックスを購入したのは初めてですが、モーニングの連載は読んでいました。10年前のエピソードや登場人物の表情も覚えていて。よほど印象的だったのでしょう。作品のテーマも当時では新鮮でしたし。
その分、絵の変わってしまった「楷恭介」には落胆してしまったような……。毒々しさがないと言うか。
テレビドラマはどうだったかな。あることは知ってたんですけど。
さて今日は、発売してから1ヶ月と少しでやっとクリアしたマブラヴAF「かがやく~」のレビューを。
何と言うか……もう後半は苦痛でしたね。あ、これ以外のコンテンツにはまだ手を付けていません。
・マブラヴ ALTERED FABLE かがやく時空が消えぬ間に
マブラヴのことを正式に取り扱うのは、このブログでは初めてでしょうか。一応、ここまでに発売されたマブラヴのゲームは一通りプレイしています。「エクストラ」「アンリミテッド」「サプリメント」「オルタネイティヴ」……と。限定解除版は購入しただけで積んでますけど。もうエクストラからやり直す気力がなくて。
エクストラ/アンリミのころからのファンなので、オルタ発売までに繰り広げられた数々の延期劇を3年もの間、懸命に耐え忍んでいました。今回、「AF」がすんなり出たことに驚いた……とは言いつつも、そう言えばサプリメントも意外にあっさり発売していたことを思い出します。まぁ、その影響からかファンクラブ特典ディスク「アユマユオルタ」の音沙汰が一向にないのがアージュらしいところですが……。
では、「かがやく時空が消えぬ間に(以下、かが時空)」のレビューを。いつも通り長くなりそうなんで、項目ごとにグチっていきます。前置きで『苦痛』って言っちゃいましたし、ポジティヴなものにはならないかと。
ついでに総括としての感想を述べるなら、『あー……マブラヴ好きならやればいいんじゃない?』といったところでしょうか。かが時空だけなら、どう考えても人にお勧めできません。さすがにこれは……。
■ビーチバレーゲーム
かが時空の評価を貶めている最大の原因がこれ。はっきり言ってクソゲーです。クソゲー以外の何物でもありません。サーブは打てないし、レシーブはできないし、アタックなんてもってのほかですし……。ビーチバレーにならないんですよ。相手チームに勝つなんて、夢のまた夢で。
ちなみに自分は、初回プレイ時にブチ切れました。『やってくれたな、アージュ』と。サプリメントに収録されていたカードゲーム「Rumbling Angel」の再来です。あまりにもルールが難解だったため数々のプレイヤーが放棄してしまい、自分もセーブデータを上書きしてようやくHシーンを補完したという、あの……。
AFの発売前は、公式HPで『Rumbling Angelほど難しくしない。気軽に楽しめるようにする』と言っていたはずなんですけどね。期待は見事に裏切られました。もう1つのスキーゲームは確かにお手軽なものでしたが(と言うか、必要性がなかったという説も)、こちらはユーザーの意向を全く無視しています。まともにクリアできる人いるのかな、これ……。苦難に晒された結果、ゲームが始まるとすぐさまスペースとEscボタンを押してリタイアしているのが現状。攻略法を参考にしてまで頑張る気は起きません。
問題なのは、優勝しなければ手に入らないCGがあるということです。セーブデータを上書きすればゲットできるものの、優勝後の展開は補完できず……。賞品は何だったんだろう。気になる。マブラヴファンとしては、いろいろと納得できない事態に陥っています。そして募るのはアージュへの不満、というわけで。
■共通ルート
ある意味、こういった典型的学園モノの宿命ではある共通ルートの長さ。エロゲをやるのが久しぶりなせいかもしれませんが、AFはやたらと冗長に思えました。序盤から終盤までバッチリ分岐点が存在するため、中盤以降から始めることもできませんし……。自動早送りするのも面倒に思えてきます。せめて「次の選択肢まで飛ぶ」コマンドがあればと思いながらも、それはなく。2回目以降は退屈で仕方ありません。
エクストラにもそういった雰囲気があったものの、あちらは個別ルートに入ってしまえば関係ありませんから。当然のことながら、ストーリーの違う各エピソードを楽しむことができます。しかしこちらは、ラストの展開まで共通というお手軽仕様。せめて2キャラごとに闘いの経過が変わるものだと思ってました。そのときの攻略キャラが出張ってくるとか。こちらでも期待は裏切られ、しかも、アンリミ~オルタでの不遇さから救済されるはずのメインヒロイン(たぶん)である純夏は大オチ担当のため、姫はじめの権利は霞に取られて……。
正直、アンリミが恋しく思えました。重要な選択肢は最後の1つだけだったので、労力を要せずすべてのルートを補完できて。あそこまで極端にしろとは言わないまでも、リゾート地からの分岐でよかったのでは? という疑念は付きまといます。ファンディスクなんですから、もっと気楽にやらせてくださいよ……。
■ストーリー
ビーチバレーに絶望したと書きましたが、実際にはその前からだいぶ萎えていました。サバゲーです。あの結末はないよなぁ、とイライラしてしまって。言いたいことはわかるんですよ。社会に出たら云々とか、ルールがどうのこうのっていうのは。でも、そんな七面倒くさいお説教を拝聴するためにファンディスクをやってるんじゃないだろうと。製作側の自己満足じゃなかろうかと。だいたい、プレイヤーはあの場面から武たちが大逆転する展開を望んでいるはずでしょう。エクストラのラクロスがなかなかにアツい展開だった分、なおさらです。もっとハイテンションに痛快に爽快に、でいいと思うんですけど……。違うのかな。
似たような不満はサプリメントの「桜の花が咲くまえに」にもありました。この手のご口上が、確かあちらも夕呼先生から発せられたような……。マブラヴの中では間違いなく黒歴史なサプリメントと同じ匂いを、かが時空に感じ取ってしまう理由はここにあります。プレイする側に立っていないと言うか。
他に気になったのは、「24」をパロったキャラのチャック。パロネタはアージュのお得意としても、彼の扱いが何ともはや……。無駄にシリアスなんですよね。AFにそんなものはないと言っていたはずなのに。最終決戦ではギャグで落としてくれると思いきや、結局はマジメなままで。悠陽を脱がせるという、普通にムカつくやつになってしまいました。米国批判はオルタで散々聞いたから、お腹いっぱいですってば。……いや、それ以前に、スパイがお話に食い込んでくる必要はあったのかな。別の方向に持って行けただろうに。
霞と悠陽の背景に触れなかったのも残念でした。御剣財閥を継ぐのはどちらなのか、「悠陽」「冥夜」という名前の由来はどうなったのか、霞にオルタでの記憶は残っているのか……。この辺は煩雑になりそうだし、特定のキャラに比重が置かれるからオミットしたのかも。何も考えていない可能性もありますが。
以上のように、AFの理念が『ファンからの声援に応えた形』になっているのかいまいちわからない……と、そんなわけで、概ね評価は芳しくなく。ウォーケンのギャグキャラ化とか、悠陽と冥夜の対比とか、全員で酔っ払ったり温泉で告白したりとかはおもしろかったんですけどね。如何せん、引っ掛かる部分が多すぎました。もっと素直に楽しめるものにしてほしかった気が……。分岐ルートがたくさん用意されても、そこまでやり込もうと思いませんし。それよりは、全員参加でワイワイ騒ぐイベントを増やしてほしかったところ。
■Hシーン
コンセプトは『最後は誰とも結ばれない。日常は続いていく』ですが、エロゲのファンディスクとしてしっかりHシーンはあります。総計10人、11ルートというけっこうな量が。夢オチなんて使い古されたネタだったり、Hへもつれ込むまでの展開が唐突すぎて『近くにいる女の子なら誰でもいいのか?』と思いつつも、追求するのはやめておきましょう。流れとして仕方のないことかなと。コンセプトには共感できる部分がありますし。
しかし、なぜまりもちゃんがあって夕呼先生はないんでしょう。三バカは? 月詠――真那さんは? 真耶さんは? 今までにHシーンがあったのは真那さんと夕呼先生だけ、それも複数プレイだったり思いが通じた結果ではなかったりというのはあんまりです。ショタ設定がどうなったのかなんて細かいツッコミはしませんから、どうか……。柏木はヒロインに昇格して、かつサプリメントでの設定を脱却したんですから。
内容のほうは、これも典型的な学園モノの常としてほとんどが薄味ですね。最後に攻略したたまと美琴は初見でスキップしてしまうほどに。その中でも特に冥夜……の中の人は、エクストラのころから濡れ場の演技力がまったく成長していません。エロさの欠片も感じられなくて。
よかったと思えたのは彩峰と悠陽くらいでしょうか。彩峰はエクストラのころから孤軍奮闘で頑張っていたため納得できるものの、悠陽は意外な伏兵でした。おかしいな……まゆまゆと同じ人のはずなのに。いきなり発揮されたSっ気も好感触です、個人的には。まぁ、AルートとBルートが必要だったのかは疑問ですけど。途中から共通になったのには笑いました。ここまで来ると、さすがに手抜き……?
■まとめと今後
長々と文句をあげつらいつつも、それはあくまでシナリオについて。演出に関しては、相変わらず他のメーカーの追随を許しません。徐々に変わっていく鍾乳洞の色は見事でした。さすがはアージュですね。このシステムがある限り、しばらくは安泰……かな? すでに新作の製作が進行しているようですが、はてさてどうなることやら。年内に出すのはまず不可能として、どうせまた先延ばしし続けるんだろうなぁ……。
ここに来て増えまくったキャラたちの今後も気になるところ。出番があるようでなかったヴァルキリーズのお姉さま方や築地のサイドストーリーがどこかで見られれば、と望むのはやりすぎでしょうか。公式HPでの誕生日イベントも着実にこなしているようですし、アージュ側はプッシュしてると思うんですけど。オルタの世界があの後どうなったのかは、蛇足になる恐れがあるから触れないでおくとしても。
あと、この際だから言っておきます。茜と武のルートはなしですか、と。サブキャラのままにしておくのは惜しすぎる……。「君が望む永遠」から少し大人になった茜を攻略してみたいと思うのが人の性というもの。孝之以外の男になんて、という拘りや、エロゲの邪道を求めているとはわかりながらも。
公式で無理なら、勝手にSSにしちゃおっかな。時間があって、ネタがなくなったときにでも。
PR
トラックバック
トラックバックURL:
滅多にコメントがないので、あることに気付きませんでした。レスが遅れてすいません。
ご指摘のあった操作法は……残念ならが試していません。レビューを書き終わったらアンインストールしてしまったため。再インストしてまでもう1度攻略しようという気力もなく……。また機会があれば、ということにさせてください。
もう何と言うか、クリアできようができまいが、あんなミニゲームを入れた段階で萎えてしまったんですね。ほんとにファンサービスかこれは、と。
まぁ、ミニゲームがなかったとしてもAFの評価が低いことに違いはないんですが。