去る1月20日に「仮面ライダー電王」が最終回を迎えました。昨今の平成ライダーシリーズとしてはなかなかの出来になっていたかと。まぁ、当初あったドキドキ感(小林靖子女史だったらこのままキャラ重視路線で終わらせるはずはない、といった類の)は後半に向かうにつれて薄れていきましたけど……。それでも、黒歴史と化している「カブト」「響鬼」に比べれば段違い。ちゃんと終わらせられるのか、という不安もなく、安心して見ることができました。Vシネマの制作も決まったようなので、どうなるか気になるところです。
改めてのレビューは、たぶんしません。いつもみたいに宣言しておいていつまで経ってもやらない、なんてことになるとアレですし……と言うか、伏線がどうのこうのと見直す作品ではなかったような。
続く「キバ」は……うーん、現段階では判断に迷うところ。つまらなくはないと思うんですが。
とりあえず、第1話は非常に井上敏樹氏らしい1話でした。キレイに収まっているとでも言うんでしょうか、いい意味でも悪い意味でも。何となく「アギト」の1話を思い出してしまった自分がいます。
さて今日は、「相棒」の感想を2話まとめて。ほんとは1話ずつするつもりだったんですけど。
レビュー以外の記事も書こうと思いつつ、いつも気力が萎えてしまいます。いずれ、そのうち……。
第01話・第02話・第03話・第04話・第05話・第06話・第07話・第08話・第09話・第10話
第11話&第12話・第13話・第14話・第15話・第16話・第17話・第18話・第19話・劇場版
・相棒 season6 第11話「ついている女」&第12話「狙われた女」
基本的に一話完結が基本とされる「相棒」で前後編構成なのは珍しいですね。遡ってみると、season4 第04話「密やかな連続殺人」、第05話「悪魔の囁き」以来になるでしょうか。2週に分けるくらいならこれを元旦スペシャルでやればよかったのに、と疑問に思うほど秀逸な内容でした。「寝台特急カシオペア殺人事件!」が霞んでしまうほどに。そのかいあって、視聴率もseason6で最高値をマークしたようです。
脚本は古沢良太氏。season6、初担当となります。今回のストーリーと地続きになっているseason4 第19話「ついてない女」も氏が手掛けているので、正式な続編と見ていいでしょう。ちなみに、実際に放送されるまで予定されていたサブタイトルは「ついている女(前編)」「同(後編)」でした。意外にも、このように「前後編」とサブタイトルに付いたのは、season3 第04話・第05話「女優」だけになっています。
それにしても、撮影費用がかかったはずの元旦スペシャル明け一発目とは思えない壮大な活劇でした。緊張感と、それに伴う盛り上がりが尋常じゃありません。「ついていない女」と同様、やっぱりこういう解決までタイムリミットがある逃走劇は見応えがあります。犯人グループの目的は春麗、かと思ったら幸子、かと思ったら春麗……というどんでん返しに次ぐどんでん返しも見ていて飽きません。オチはまた刑事の汚職かぁ、とワンパターンに思ってしまう部分もありましたが、激昂する右京さんを見られたのでよしとしましょう。
何よりも展開として新しいと思ったのは、『囚人の脱走』を描いたことももちろんですが、『囚人の獄中生活』を描いたことにあると思います。これまでにも罪を犯した人間が再登場することはありましたが、実際に『刑に服している』場面が描写されたことはありません。あっても独房の様子だけだったのではないかと。薫が刑事の仕事に言及していたのも興味深いですね。捕まえるだけではないことが伝わってきます。
また、故意であるか否かに関わらず犯罪の結果が懲罰の加算に影響する、という実状にも触れられていました。season6全体のテーマと思しき「陪審員制度」にも絡んでくるのかなぁ、なんて深読みしてみたり。
あ、もしかすると「拳銃携帯命令」が発動されたのも初めてかもしれません。確認はしていませんが。
今回の功労賞は、何と言っても角田係長と元・城代金融の田村でしょう。丸腰で飛び出していこうとする特命係に『うちの連れてけ』と告げるなど、カッコいい課長を見ることができました。そして、間一髪で幸子たちのピンチを救った田村。「ついていない女」で薫に携帯を貸してくれたのもこの人です。自分を変えようと行動したり、死んだのかと思わせておいて生きていたり……いやー、いい役回りだなぁ。
ついでに、護送車が襲撃された一連の流れ(警察に扮した犯人が『この車に危険物が仕掛けられた』と言って近付いてくる)を見て、現実に起こった事件である「三億円事件」を連想したことを記しておきます。もっとも、犯行に発煙筒が使われなかったり被害者に危害が加えられている点が違っているんですが。
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